レースではタイヤの空気圧をどのようにして決定しているのかお伝えしています。

レースではタイヤの空気圧をどのようにして決める?

タイヤの空気圧を適正値に保つことはとても重要です。一般ドライバーの多くは、空気圧の点検を定期的に行っているが少ないようですが、最低でも月に1回の点検が必要です。

レースの世界では空気圧が0.1キロ違うだけで、ラップタイムに大きく影響してくるように、一般車でもタイヤの空気圧が適正でないと、目に見えないところで車には様々な影響を及ぼします。

例えば、燃費が悪くなったり、タイヤの寿命を縮めたり、走行中のパンクやバーストの原因にも繋がっていきます。やはり、一番怖いのはタイヤのバーストです。高速道路などでバーストをすると重大な事故に繋がりかねません。

タイヤのバーストにより単独でスピンをしたり、止まってしまった場合、後続車を巻き込んだ大きな事故に繋がってしまう可能性は十分にあります。このようなことを未然に防ぐためにも、タイヤの空気圧点検というのは、常日頃からチェックする必要があるのです。

またレースの世界では、タイヤの空気圧が大きく勝敗を分けることがあります。レースでは、タイヤのグリップが一番高く発揮される適正値を探すために、タイヤの空気圧を0.1キロずつ調整していきます。時には0.05キロずつ調整します。

また、サーキットのレイアウトによっても、左右で空気圧を変えたりもします。右コーナーが多いサーキットでは、左の前輪と、左の後輪に負荷がかかるようになります。

例えば、使用する予定のタイヤのグリップの適正値が1.8キロだったとして、この空気圧に設定をすると、タイヤの性能が一番高く発揮されるとします。その場合、冷感時の空気圧を左の前後を1.6キロ、右の前後を1.7キロといった具合に調整します。

そして、予選やレース中にタイヤ4本が一番おいしい空気圧、即ちタイヤのグリップが一番高く発揮されるように調整をして、ピットを出るのです。

これは駆動方式でも調整の仕方は変わり、FR車の場合は上記のような設定で行うことが多いですが、FF車の場合は、左のフロントの空気圧をさらにコンマ0.1キロ下げるなどして、細かい調整を行っていきます。

ドライバーは空気圧を下げたり、上げたりして、メカニックの意見を取り入れながら、そのタイヤの一番おいしいところを活かせる空気圧を探っていきます。

そして、そのタイヤの適正値が分かったら、ピットを出来るときには温感時よりも空気圧を下げた状態で出ていき、1週、2週とタイヤの発熱具合を見て、タイムアタックに望んでいくのです。

よく、レース映像の中で車を左右に振って蛇行運転している姿をみたことがある方も多いと思います。あれはタイヤを少しでも暖めるために行うもので、タイヤの一番おいしいグリップを出すために行っているものです。

レースの世界では、空気圧の設定ミスでラップタイムに大きく影響してきます。また、メーカーのタイヤ特性などによっても発熱具合が変わってきますから、その都度、その都度、マシンとの相性を見ながら細かく微調整していきます。

大変な作業ではありますが、この作業をする、しないによって、予選のタイム、レースの結果に大きく影響してきますから、タイヤの空気圧をベストな状態に保つということは、レースの世界でも一般車の場合でも、とても大切なことなのです。

一般車でも空気圧が低下していると、燃費の悪化やタイヤのパンクやバーストなどに繋がる恐れがありますから、そのようなことを防ぐためにも、必ず月に1回は空気圧点検をすることをお勧め致します。





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